• ネガティブ思考に染まる

    思考がネガティブで消極的になる
    ◎気が重くて、晴れない
    ◎悪い方向に考える
    ◎不安な感情を引きづる

     思考がネガティブになる時、体の内面や気力は淀んでいます。淀んだ状態で気を晴らそうと行動しても、それが成功しにくいのが淀み。淀みから生まれるのは、どこまで行っても淀みな訳で…。そういうときは特別な行為とは別に、基本に立ち戻った生活を過ごす事が大切です。漢方では、人の基本的な営みが心身を清めると考えます。

     自力ではなかなかネガティブ思考が抜け出せない。そうした強いネガティブ思考の背景にあるのは、痰濁の存在です。痰濁とは簡単に言うと、体の内面・気力の淀みが極まって発生するしこりのようなもので、負の引力が強く、気力を塞いで、沈みこませます。

     多くの場合、痰濁は湖の淀みのように心の深い部分で発生します。逆に、深い部分に痰濁を発生するほどに淀み切った内面や気力では、表層の淀みを解消する回復は可能でも、深い底に生じた痰濁を完全に失くすに到りません。(深層の淀みはたびたび表層を濁らせるので、根本的な解決には至らない訳です)

     ネガティブ思考に染まる時に服んでおきたい漢方薬とは即ち、痰濁を解消して濁った気を澄ませる漢方薬を意味します。それには例えば、気の攪拌を促して痰濁を解消する温胆湯、半夏厚朴湯、痰濁で塞がった気を回復する桂枝加竜骨牡蛎湯、香砂六君子湯などに一服の価値があります。

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