• 当帰建中湯

    腹痛を訴えやすい女性の貧血、月経困難に
    ◎産後や月経時の腹痛
    ◎子宮出血、月経困難症
    ◎過敏性腸症候群、便秘、腹膜炎

    このタイプの方は、食欲はあるけれど少食で疲れやすく、お腹の縦筋(腹直筋)が硬くなり腹痛や便通異常を起こすのが特徴です。当帰建中湯は下腹部の緊張を解し月経痛や腹痛を鎮めつつ、胃腸機能を建て直して産後疲れや貧血、体力消耗の回復を促します。

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  • 解説:温補と神経症

    当帰建中湯の建中には、腹部の異常(機能異常)を取り除き、正常な働きに戻すという意味があります。 腹部の異常は異常な緊張やそれに伴う腹痛、月経痛に相当します。建中湯は、急迫・緊張した筋肉を解し、元の軟らかい状態に戻すことで、痛みを鎮めていきます。
    一方で建中には、体の内側(内臓の諸機能)に働きかけて、強壮・回復を促すという意味もあります。この場合、建中湯は臓器の働きを盛んにして新陳代謝を高め、いち早い回復を促します。建中湯が、小児の虚弱体質改善や、発汗後の疲労回復、婦人の産後滋養などに用いられるのは、この作用によるところが大きいです。