神経が細い人のことを繊細といいますが、病的な繊細さは心神の栄養となる血の不足によっても引き起こされます。ストレスや緊張が長く続くことで体内の血が消耗され、脳に十分な栄養が送られずに判断力が低下したり、精神的に不安定な状態に陥りやすくなります。
このような場合、漢方では血を滋養することが大切と考えます。身体に十分な血を満たすことには、肉体的な疲労を取り除くだけでなく、精神を穏やかにして、睡眠を安らかなものにする養心安神の効果もあります。
身も心も弱り、精神の疲れを訴える方に
◎心労・食欲不振(心脾両虚)
◎精神不安・焦燥感・不眠・健忘
◎貧血・反復性の出血
食欲がわかず食事が取れないために、栄養不足となり、身体の疲れが取れず、やがて心も満たされなくなり、抑鬱感などの精神症状や不眠を訴える方に。帰脾湯タイプの不眠の特徴は眠りが浅く、よく夢を見て、夜間に眼が覚めてしまう、あるいは嗜眠傾向で、日中も眠くて寝てばかりいるとされています。
【効能・効果】
体力中等度以下で心身が疲れ、血色が悪いものの次の諸症:不眠症、神経症、精神不安、貧血
漢方における心は、全身に血を送るポンプの役目だけでなく、精神や意識、思考をコントロールする役割をもちます。これは西洋医学では脳(中枢神経系)の働きに相当します。そのため心の変調は、心労や動悸、精神不安、不眠だけでなく、物忘れ、認知機能の低下など脳の機能低下としても現れます。血流・栄養が不足することでも脳は疲れやすくなりますが、脳に必要な血液は心臓、栄養は消化器系を通じて供給されます。帰脾湯とは見方を変えれば、脳の働きに必要な血液と栄養を、心と脾を通じて供給する漢方薬といえるでしょう。
疲れて眠れない方に
◎疲労に伴う不眠
◎寝つきが悪い・夢をよく見る
◎神経衰弱者の寝汗・火照り
心身は疲れているのに、布団に入ると何故か冴える、火照るなどして眠れない方に。あるいは睡眠の質が悪くなり、快眠が得られないタイプに。鎮静作用をもつ複数の生薬を含む酸棗仁湯は神経系の強壮薬と呼ばれ、熱症を伴う不眠に対して特に優れた作用を持ちます。
【効能・効果】体力中等度以下で、心身が疲れ、精神不安、不眠などがあるものの次の諸症:不眠症、神経症
神経症・不眠症に用いる漢方薬(血剤)には、他にも次のようなものがあります
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